整体を受ける前に好転反応を知る!
好転反応という漢字を見るとなんだか体に良い反応?と疑問に思われると思います。
中には、この記事を読まれていて、
「痛みを感じやすい体質だから整体が怖い」
「揉みほぐしてもらった翌日がすごく痛くて不安」
「好転反応が出ないと痛みは良くならない?」
と色々な考えをお持ちかと思います。
今回は、好転反応を整理していきたいと思います。
どうぞゆっくりリラックスしながら読み進めてみてください。
好転反応とは?
体に起こる好転反応とは、一般的に痛みや不調が改善し、これから体が回復していく時に出る反応です。
これは、さまざまな療法をおこなった結果として、一時的に痛みや不調が悪化した後に本来の改善傾向へ向かう現象のことを好転反応と呼びます。
好転反応は、全く怖いものではなく、むしろ体が元々持っている自然な反応といえます。
例えば、整体以外でも漢方薬・アロマセラピー、鍼灸、デトックス、食事療法などの代替え医療においても、時には好転反応が起こることもあります。
好転反応の主な感じ方としては、
・体が重だるく感じる
・痛みが広がる感覚がした
・日中の眠気が強くなる
・お腹が空かなくなった
などがあります。
好転反応は、体内の自然な回復力を活性化させ、痛みや不調を克服しようとする兆候として現れます。
ヒトが痛みを感じる流れとして、
①、刺激を受ける
②、痛みそのものを感じる化学物質が放出される(発痛物質)
③、組織や神経に発痛物質が伝わる
④、初めて痛みとして感じる
ほとんどがこのような流れで痛みを感じます。
そのため、発痛物質が神経や組織に伝わらなければそもそも痛みとして感じない、とも言えます。
このことから、発痛物質が局所的な血管や組織に溜まっていることで痛みがジンジン続きます。
しかし、整体などで血液の流れを良くしたり、細胞の修復を促すことにより、発痛物質はどんどん体外へ流れるか体に吸収されます。この時点で痛みは感じなくなります。
ここで考えていただきたいのが、発痛物質が流れていくことで、他の部位にも一時的に痛みが広がることがあります。それは、発痛物質が流れている何よりの証拠です。
発痛物質を流していかなければ、痛みの改善ができないので、必ず必要な経過となります。
もちろん好転反応には個人差があるため、一概には言えませんが、好転反応が出やすいと感じている場合は、あらかじめ専門家へお伝えし、出来るだけ弱い刺激から様子を見ていくことが望ましいです。
好転反応の感じ方が色々なのはなぜ?
好転反応は、その人が持っている体の回復能力や体質によって感じ方が十人十色です。
全く好転反応が出ない方もいれば、上記にも示した
・体が重だるく感じる
・痛みが広がる感覚がした
・日中の眠気が強くなる
・お腹が空かなくなった
以上のような反応が現れることもあります。
それぞれご説明いたします。
体が重だるく感じる
体が重だるく感じるのは体の回復を促すために、脳が「休めの信号」を送ることで、このような感じ方をすることがあります。
この場合、体を休め呼吸に意識を向けるように過ごすことで重だるさは回復しやすいです。
深呼吸や瞑想などがおすすめです。
痛みが広がる感覚がした
痛みは、刺激を受けた後に発痛物質が放出され、発痛物質が血管内や組織に貯留することで痛みを感じます。
痛みが回復する過程で、血液の循環が良くなったり、組織が修復していくことで細胞の新陳代謝が促されます。
この時、発痛物質は体内に吸収されるか血液へ乗って体外に流れていきます。
吸収される時や、血液へ乗って運ばれていく時に「広がった痛み」として感じます。
ですが、発痛物質が流れている証拠なので全く不安に思うことはありません。
日中の眠気が強くなった
ヒトが回復させるためには眠るのが一番手っ取り早いです。
ホルモン状態を整え、脳の活動・身体・精神的活動を一時的にストップし、「体を休眠モード」にスイッチを切り替えるのです。
眠いということは、体が「回復したい」と言っているのと一緒です。
眠気が来たら早めに休息し眠るようにするのが一番です。
体の声を無視せず、愛情を持って体や心と接するのが本当に大切です。
普段頑張っている体をこの機会に労って差し上げてください。
お腹が空かなくなった
サバンナにいるバッファローが、ライオンに襲われました。
命からがら逃げ出すことに成功。逃げた先は緑が生い茂っている草むらに出ました。
さて、いきなりのクイズです。
少し考えてみてください。
緑が生い茂った草むらに出たバッファローがとった行動はどれでしょう?
1、ゆっくり食事をする
2、草には脇目も触れず飲まず食わずで逃げ続ける
3、寝る
正解は、、、
3の寝るです。
生き物が活動するためには酵素が絶対的に必要です。
酵素と聞くとどんなイメージがあるでしょうか?
なんとなく「発酵?」みたいなイメージがありませんでしょうか?
発酵はたくさんの種類の微生物が関わり「化学反応」させることによって新しい物質ができる過程のこと。
例えばヨーグルトやチーズ、味噌や醤油、パンやビールなどが発酵によって作られています。
そして、酵素とは生物の体内でさまざまな化学反応をスピーディーに促す特別な物質のことです。
食べ物を消化して栄養を取り込んだり、体の中でエネルギーを作ったりするのも化学反応なのです!
酵素は、様々な部位で働いており、唾液の中にある酵素は食べ物を噛んだときに食物を分解するのを助けたり、胃の中の酵素は、食べ物を消化するのを助けたりします。
体内の代謝を促し、回復進めることにも酵素は活躍します。
さて、ここで酵素には大きく分けて2種類存在します。
・消化酵素
・代謝酵素
消化酵素は食物の消化を促す作用があり、代謝酵素は体の回復を促す作用です。
体の中にある酵素には限度があり、シーソーのようにバランスよく保ちながら働いています。
ここからが重要です。
酵素はシーソーのようにバランスを保って活動しているため、体を回復させる状況に追い込まれた場合、代謝酵素の割合を増やして、消化酵素の割合を減らす必要があるのです。
この時、「食欲が減り、眠くなる」という反応が出ます。
これが命からがら逃げてきたバッファローが「寝る」という選択をした根本的な理由になります。
ヒトも風邪を引いた時は食事も取らずに長時間寝ることで体を回復させます。
これは代謝がドンドン促進され、発熱させる必要があるからです。
このことから「寝る」という行為は体を回復させる上で、本当に重要だということが分かります。
そのため、整体を受けて「眠い」と感じたら、体が回復をしたがっているサインです。
そんな時は、「休む」と腹を決めて、ゆっくり寝ることが肝心なのです。
好転反応と炎症反応は全く違う!
よく、強く揉みほぐした後のことを「好転反応」と呼ぶ方がいらっしゃいますが、これは好転反応とは異なります。
筋肉や筋膜に対して強くもみほぐすことで、筋肉の線維や筋膜の組織が傷つきます。
もちろん、毛細血管にもストレスがかかります。
強い刺激を受けることで、揉みほぐした部分に発痛物質が集まり始めます。
発痛物質が集まることで、痛覚神経が刺激され、熱を持ち炎症が促進されます。
この時ジンジンした痛みを感じ、これ以上痛みが強くならないように意図的に筋肉を硬直させます。
これを「防御性収縮」と呼び、防御性収縮が起きることで毛細血管の流れが悪くなり、さらに痛みが強くなるという悪循環に陥る可能性があります。
もちろん、時間の経過とともに炎症はおさまっていきますが、体にはストレスがかかっている状態です。
だからこそ、強く揉みほぐすことで、好転反応が起きる。と勘違いする場合もあるかと思いますが、好転反応はあくまで一時的な不調の後に回復する過程のことです。
強い刺激によって炎症が起きることではありませんので、注意が必要です。
もちろん、好みによって強く揉みほぐした方が効く。と仰られる方もいらっしゃいますが、当院では優しく丁寧に施術をさせて頂いております。
そのため、強く揉みほぐして欲しい。という方には物足りないかもしれませんが、好転反応が怖くて、優しく施術をしてほしいという方にはピッタリです。
もし他の専門院へ行って、「強くもみほぐされて体をさわられるのが怖い」と思われていれば、ぜひ当院がお役に立つかと思います。
その際は、お気軽にご相談くださいませ。